個人プロフィール
[2001.08時点の私] [2002.03時点の私] [2003.08時点の私]
2001.08
天の橋立をバックに
2002.03
切り株にて
インドネシアのボゴール植物園内
パダン料理が美味しかったな
2003.08
自宅前にて
[2005.01時点の私] [2006.07時点の私] [2007.03時点の私]
2005.1
タイのバンコク市にあるワット・サケット寺院屋上にて
2006.7
タイのバンコク市に出来た巨大水族館内にて
2007.03
東京大学柏の葉キャンパス近くの公園にて
[2008.01時点の私] [2009.11時点の私] [2010.01時点の私]
2008.1
自宅前にて雪かき中
2009.11
賀茂川にて
2010.1
自宅前にてプチかまくら

主な対外活動 / 経歴 / 履歴
年度ごとの支援研究(目標) / 講演・発表 / プログラミング言語
 

2012年7月13日現在、「京都大学東南アジア研究所・地域研究情報ネットワーク部・助教」であり、情報処理室長に加え、4月より研究支援室副室長に着任し、組織全体の研究支援を統括するべくその任にあたっています。

2000年に着任以来、研究支援のための資料部としての位置づけであった情報処理室は、2004年の研究所昇格、2006年4月の国立大学法人化をきっかけに、その役割を大きく変貌させてきました。従来の情報基盤に関する研究支援活動に加え、研究活動を含む対外活動がかなりのウェイトを占めるようになったことが大きな特徴として挙げられます。すなわち、底辺の支援活動に留まらず、国内外への研究・教育全般にわたる社会貢献も含めた活動を率先して行っています。

具体的には、研究・教育活動そのものに参画し、そこで取り扱う「情報処理」について研究しています。その過程で、成果公開に関する様々な支援もしています。それらの活動によって組織再編や組織やプロジェクトの立ち上げ、各種イベントなど節目や岐路において積極的に参画し、重要な役割を担っています。さらに組織全体の情報セキュリティを一元的に管理運用し、情報基盤においても、多彩な利用に対して柔軟に軌道修正しながら、その時々の最善となるように努力しています。
これらの体制により、教職員の研究・研究支援活動をより円滑に出来るようになっています。

このような増大しつづける活動への対応として、様々なプロジェクトに自らが参画・協働をすることで、コアとなる人的リソースは増やさずに取り組めていることも、大きな特徴と言えます。この情報処理室は、東南アジア地域へ切り込み隊長のごとく、前が見えないながらも実現に向けて模索ようなフロンティア精神も持ち、活動にあたっています。

2010年度は、iPhoneやKindleを初めとする情報発信の媒体の普及と利便性向上により、あらたな情報発信手法が模索されていた時期でした。特に情報発信には、技術だけでなく発信する側・編集者が扱える技術や体制でなくてはならず、それらを限られた資源の中で行うためにどうするかということに興味があります。また図書館との連携により図書館情報学に関する分野に少し興味を持っており、共同研究などを通じてデータベース開発にトライしました。

2012年度は、組織の研究支援のあり方を構想すること、また組織内において協働プロジェクトによる電子出版(ePub, mobi)の試み、タブレットデバイスを用いた図書検索システムの実践導入など、様々な試みを行い始めた年でもありました。

 
主な対外活動
※日付は、私が関わり始めた期間を記載しています。
(共同研究者)共同研究「インドシナ戦争期北ベトナム逐次刊行物資料保存・利用環境の整備」(代表:東京大学大学院総合文化研究所・岩月純一准教授) H25-H26 (2013.04 - 2015.03)
本共同研究において収集される資料の利用環境整備のために、共同研究「東南アジア逐次刊行物に関する情報の発信」で改良した逐次刊行物総合目録データベースの拡充整備を行なう
(共同研究者)共同研究「東南アジア地域資料の長期的収集・利用に関する研究」(代表:東京大学大学院経済学研究科・矢野正隆特任研究員) H25-H26 (2013.04 - 2015.03)
共同研究「東南アジア逐次刊行物に関する情報の発信」の後継プロジェクト。独自開発している逐次刊行物総合目録データベースのさらなる拡充を図る。特にこのデータベースを公開するにあたっては、プログラムでの利用可能な形の音標記号変換表データも同時公開する予定である。同時に他のデータベースとの連携機能も付与したい。
(共同研究者)共同研究「東南アジア逐次刊行物に関する情報の発信」(代表:東京大学大学院経済学研究科・矢野正隆特任研究員) H23-H24 (2011.04 - 2013.03)
共同研究「東南アジア逐次刊行物の共有化」の継続研究課題。「東南アジア逐次刊行物総合目録データベース」のシステムの拡張開発を手がける。共同研究「東南アジア逐次刊行物の共有化」では、雑誌のみを取り扱ったが、新聞と官報も取り扱うことになった。少し新聞と官報はデータも異なるために、それらをマッピング処理で可能な限り吸収できるのか?研究者、司書とマッピングも含めて研究会やML等で相当の議論を重ね、2013年3月20日にプロトタイプ(非公開)が完成。現在は関係者間で利用されており、次のプロジェクトでデータ整備作業が進んだ段階で公開予定。
(事務局メンバー)「東南アジアにおける持続型生存基盤研究」H23-28(2011.04 - 2017.03)
文部科学省の特別経費「ライフとグリーンを基軸とする持続型社会発展研究のアジア展開」を支えるための情報基盤担当。主に情報基盤が関わる様々な事に対するコーディネーター役も兼ねている。ウェブサイトのデザイン・レイアウトに関しては同年新設された広報室主任が担当している
(共同研究者)共同研究「極端気象リスク適応型社会構築のための国際共同研修の遠隔実施に関する予備的研究」(代表:京都大学防災研究所・寶馨教授) H22-H23 (2010.7 - 2012.3)
「京都サイトでのネットワーク品質試験」が役割分担。主に遠隔会議・講義システムを通じた実験。2010年7月に、いくつかのWebを利用する遠隔会議・講義システムの実証実験を行った。
(共同研究者)共同研究「東南アジア逐次刊行物の共有化」(代表:東南アジア研究所・北村助教) H21-H22 (2009.06 - 2011.03)
東南アジア逐次刊行物総合目録データベース」のシステム開発を手がける。2011年4月20日公開。図書システムは初めて手がけること、収集されたデータはそれなりに欠損などもあることから、データをデータベースに格納するシステムから始め、それは完成(2009年10月)。流用できるように可能な限りのクラスライブラリ化と多言語化を最初から意識してコーディングしています。2011年3月25日の共同利用・共同研究拠点年次集会での成果発表をもって、本プロジェクトは終了。本成果は、専門図書館協議会の機関紙 No.251 P54-60(2012年1月25日刊行)「東南アジア逐次刊行物の共有化 - データベース構築を通じて -」にて、紹介された(本論文は筆者がFirst Authorである)。
(研究分担者)基盤研究(A)「アフロ・アジアの多元的情報資源の共有化を通じた地域研究の新たな展開」(代表・地域研究統合情報センター・田中耕司教授 - H19-H21: 2007.04 - 2009.03)
CMSを利用したPASサイトの立ち上げと講習会。ここで議論・研究された資源の共有化の一部が、2009年度より始まった共同研究「東南アジア逐次刊行物の共有化」におけるデータベース開発に繋がっています。
(事務局メンバー)グローバルCOEプログラム「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」 H19-H23(2007.09 - 2012.03)
2007年9月より始動し、拠点基盤整備部会の下に配置された情報小部会長に任命されました。本小部会は、上位部会の意向を受けて研究・教育における拠点形成につながる基盤整備の運用を携わる部会です。なお他に、図書小部会、データベース小部会が存在しています。
2008年1月(5ヶ月目)、主幹部局が4つ、全体で9つの部局で構成される巨大な組織をシームレスに運営するため、昨年から実施してきた遠隔会議を利用し、会議そのものを手軽にできるような体制作りを進め、宇治キャンパスや東南アジア研究所ジャカルタ連絡事務所やその他研究室などから遠隔会議が出来るようになり、遠隔会議が普及する切っ掛けになりました。
2010年10月現在、情報基盤の初期構築が完了したこともあり、情報小部会の主な活動は事務局配下においてシステムやサーバの維持管理になっています。
「遠隔講義・会議システム実証実験(2007.8 - 2008.3)」
今年度は、東南アジアとの遠隔授業の可能性について、インドネシア・ベトナムにおいて模索しました。また2007年9月から始動したグローバルCOEプログラム(G-COE)においては、プログラム内の組織が膨大になっているため、遠隔会議による円滑な運営を行える道を探っています。 成果としては、KSIとして2007年11月16日に、インドネシア・バンドゥン工科大学およびベトナム・ハノイ国家大学とインドネシア語による遠隔授業が実施され、多言語による遠隔授業が滞りなく出来たこと、G-COEとしては、2007年11月26日にインドネシアで開催された第1回京都大学東南アジアフォーラム(第1回京都大学同窓会でもある)を契機に、インドネシア国内にも基盤そのものを持つに至っています。なお本フォーラムで遠隔会議を実施するにあたっての準備期間はわずか1ヶ月であり、かつイスラムの断食明け(レバラン)と重なったため、関係者と連絡をまともに取れたのは、11月に入ってからでした。そのような状況でも設備・人員とも皆無であったインドネシア側の基盤構築を含めて一手にサポートすることが出来たことは大きな自信となりました。(毎回そういうスケジュールは勘弁してほしい・・)
「遠隔会議システム構築・実証実験(2006.6 - 2006.12)」
基盤S「地域情報学の創出」において、遠隔会議における基盤システム企画・構築を、京都サステイナビリティ・イニシアティブにおいて、東南アジアとの遠隔授業の可能性について実証実験を通じて明らかにするという二つのプロジェクトに参画しました。今年は、調査やシステム構築、技術移転それぞれの成果を試すため、21世紀COEプログラムおよび基盤Sなどの国際シンポジウムや国際ワークショップにて、実際に活用してみるなど実践も行いました。調査と実践は、ベトナム・タイにて、調査はインドネシアにて行いました。
具体的には、期間中、遠隔会議技術に精通した技術スタッフを1名雇用し、私と2名体制で実証実験および実際の利用の中で私への技術移転を行いました。遠隔会議システム運用には、最低1名の専属者が必要であり、かつ両方のマネジメントをやらねばいけない場合には、両端にスタッフが必要となります。今回は、海外拠点自体もこちらで全面構築・サポートすることになったため、2名というギリギリの人的体制で行いました。私がネットワーク管理者でもあるため、なんとかうまく行きましたが、基本的には片側の運用だけで、遠隔会議技術スタッフとネットワーク管理者の2名体制が必要となります。それ以外に会場がレンタルである場合には、会場設営に深く関わっていく必要があります。21世紀COEプログラムのベトナムでの活動にも触れられています。
(メンバー)21世紀COEプログラム事業推進担当員(統合情報部門ネットワーク部会メンバー)
主にこれらを実現するための基盤システム企画・構築を担当しています。2007.3.31終了。
地域研究コンソーシアム
情報ネットワーク部会(2006.3解散): 「地域研究」を推進する組織連合体であり、研究所、研究センター、研究科、NGO等大学の枠組みを超えて集まり、地域間の相互、あるいは双方向的に情報交換、社会連携を行いつつ、次世代養成などの教育の面においても連携活動する仕組みを持っています。このコンソーシアムの情報基盤の担い手の一員となっていました。2006年4月に新たにできた京都大学地域研究統合情報センターへその機能はシフトしました。シフトに際しての基盤支援についても携わっています。

経歴
1975 この世に生を受ける
1994.4 京都産業大学工学部情報通信工学科に入学
1998.4 同大学の学位取得・卒業後、京都産業大学大学院工学研究科情報通信工学専攻に入学
1999.4 同大学の大学院在籍中(M2)に京都大学東南アジア研究センターの非常勤職員(情報処理担当員)として週1勤務。
2000.4 同大学院を修士取得・卒業後、京都大学東南アジア研究センター・資料部助手として採用され、資料部情報処理室主任として配属
2003.3 資料部助手としての任期終了(2000.4-2003.3)を受け、教授会審査を経て再契約(2003.4-2006.3)
2004.4 2004年4月から東南アジア研究センターの附置研究所への組織改組を受け、資料部助手から地域研究情報ネットワーク部助手へと配属替えとなり、同時に情報処理室長となる。従来の支援業務だけでなくプロジェクトへの積極的な参加をすることになった。
2007.4 2007年4月から助教へ異動。従来の業務も行いつつ、研究・教育両面における「情報」の取り扱いについての研究や調査を行うようになった
2012.4 研究支援室副室長を兼務することになり、組織の研究支援も考える立場となった
2012.9 週2日研究支援室にて勤務することに勤務形態を変更し、実務レベルにおいて研究支援室運営に深く関わることになって、様々な改革に勤しんでいる。

履歴(年度ごと)
1997 京都産業大学緊急災害情報システム(おにぎりシステム: リンク切れでアーカイブデータはこちら)の初代データーベースシステム構築を担当(当時のメンバー(リンク切れでアーカイブデータはこちら)。
京都産業大学にて、インターネットライブ中継の技術補佐員(ちゅーけーずPROJECT」)をする
1995-2000 京都産業大学にて、コンピュータ基礎実習(授業補佐)、MiCS補助員(計算機センター下に設置された学生によるコンピュータトラブル対処要員)を経験。
1999年度 京都大学東南アジア研究センター・非常勤職員(週1)として、当時非常勤講師として来られていた神戸大学経済経営研究所の安田氏(2007年3月現在、京都産業大学理学部講師)とともに、コンピュータおよびネットワーク整備・強化(サーバ強化、ネットワークを100Mbps化等)に従事した。
2000年度 2000年問題への対応を行い、所属研究所および大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)のATM/10Base-T/10Base-5ネットワークから100Base-TXへの移行を実施。持ち出しPCに関しては、DHCPによる静的IPアドレスを付与することで設定の煩雑さを回避した(その後管理のしやすさから、KUINS-IIIネットワークが構築されるまで、ネットワークプリンタへとその範囲を拡充していった)。ほとんどの教員に小型ノートパソコンSONY VAIO PCG-C1Rを配布し、さらにダイアルアップサーバを構築。海外からでも本センターのダイアルアップ接続サービスを利用することによって、国際電話経由ではあったがインターネットへの接続が情報処理室の完全サポートの元で可能となった。煩雑な海外プロバイダとの契約、ローミング設定などに混乱していた当時の教員にとって、本サービスと小型PCのセットが大変好評であり、最終的には教員18名がこのノートを持ってフィールドワークをされるようになった。その結果、連絡手段の主流がFAXから電子メールへ移行していった。なお、2007年1月現在、東南アジアの奥地からダイアルアップ接続サービスを使うケースもあり、またこの小型ノートパソコンも現役で利用されている教員もいる。
2001年度 ウェブメール「Active! Mail」の導入による海外等からのメール閲覧環境を強化、地図画像システムの構築(Mapコレクション、Satellite image コレクション)、外国人研究員のための英語版コンピュータ環境の構築、研究者だけでなく事務にも蔓延していたコンピュータウィルスの根絶活動など様々な活動を行った。また要望により大学院アジア・アフリカ地域研究研究科、アフリカ地域研究資料センターサーバにセキュリティ対策を施し、開発環境を導入した。さらに、ホームページ作成支援環境構築にも力を入れ、新たに担当者になった所員PCへ専用ソフトを導入するとともに、利用方法について講習を行うことで、現在のデータ更新を情報処理担当者以外が担当できる体制の基礎を築いた。
2002年度 要望により大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(以下ASAFASと呼ぶ)ウェブシステム再構築補助を行い、CSEAS、ASAFAS共同で、メールサーバ上のウィルス駆除システムの統合導入(2005年8月末で廃止)を行った。またCSEAS、ASAFAS向けに次世代ネットワークKUINS-IIIの導入(森総理時代、IT革命が叫ばれた時期に京都大学全学の情報基盤整備として計画され、実現された「安全なギガビットネットワークシステム」である。本目的は、サーバ・クライアントが同居していたネットワークからクライアントをより安全なネットワークに移行することで、セキュリティ的にサーバよりも脆弱なクライアント端末を外部から防衛するだけでなく、外部のシステムへのあらたなアタックや連鎖的な二次被害を防ぐことであった)に関する合同説明会を開催。ASAFASのシステム障害復旧も要望によりサポートしていた。さらに、CSEAS HPのサイドメニューを自作プログラムによるデータベースシステムへ変更し、HP作成支援(APIフェローシップ、東南アジアセミナー)を通じて情報発信支援に務めた。
2003年度 日常的なサービス業務をこなしつつ、プロジェクト支援に重きを置き始める。2002年12月より始まった21世紀COEプログラムのための情報収集・発信システム構築に対し、全面的に技術支援をしており、これに伴う情報基盤の企画・導入・構築に参画し、実務レベルにおいての中心的役割を担った。これに関連して、マレーシア・バンギーフィールドステーション開設に立ち会い、コンピュータ環境整備に努めた(報告書:日本語英語)。また、本研究センターが新たに導入した新サーバへの移行作業を8月末日で終了し、新サーバー上で動作可能な様々な新サービス展開を行った。特に情報セキュリティ保護を叫ばれている今、内部攻撃を含めた総合的な防御体制を大幅に見直したことも特徴の一つと言える。さらに、迷惑メールなどの被害が拡大の一途をたどる今日、本格的な対策へ乗り出すべく様々な角度で解析を行った。一方、来年度から法人化が始まることから、その業務体制は大きな転換をする必要性があるだろうと予測し、情報セキュリティポリシーを含めた体制強化・整備を推し進めた。
具体的には、多言語オンラインジャーナルKyoto Review of Southeast Asiaのシステムや貝葉本タイ語データベースシステム(非公開)を構築。全端末をKUINS-IIIネットワークへ移行し、さらに要望によりASAFASのKUINS-IIIネットワークの移行も支援した。また、CSEAS、ASAFASの基幹サーバとファイヤウォールのアップグレードを実施した。
2004年度 研究所への組織改組ならびに国立大学の法人化というセンターにとって大きな岐路にさしかかったと言える。すでに整備した情報処理基盤は6年目を迎えることもあり、これらの再整備と法人化後に発足する新たなプロジェクト支援あるいは参画,管理システムの見直し等すべきことを計画していた。運良く、研究所昇格の際に情報基盤整備のための大規模予算が獲得できたため、様々な情報基盤整備を行った。具体的には下記の通り
前年度の基幹サーバのアップグレードに続いて基幹システムのアップグレードを行い、外国人研究員を含む所内のコンピュータ環境改善、情報処理室への電子ロックシステム導入(24時間利用可能とした)、CSEAS、ASAFAS共同利用のセミナー室への視聴覚(AV)設備の構築によりセミナーや会議、講義などの際の利便性向上を図った。また、現在稼働している受益者負担制度による統合情報セキュリティ防衛システムの基礎を構築した。さらに、2005年1月発足した「地域研究コンソーシアム」の情報ネットワーク部会に所属し、発足以前の準備段階から参画し、同コンソーシアムのメールマガジンシステム構築と運用を手がけた。また、京都大学学術情報メディアセンターの協力を得て、タイ国アジア工科大学と京都大学間で遠隔会議システムを使った国際シンポジウムを開催。2006年度に構築した遠隔会議システムの礎となった。
2005年度 法人化2年目となる今年は、研究所40周年の実行委員になったり、遠隔会議を利用した国際シンポジウムの準備など怒濤の一年だった。また、2000年ぐらいから整備してきた基盤機器が老朽化を迎え、今後2,3年の計画を練った上で更新を行っている。さらに個人情報保護法施行を受けて、すべての利用者端末の個々への統合的対策を含む情報セキュリティの多重化を実施(サーバだけが安全になっても意味がない)し、より体制を強固にすることにつとめた。情報セキュリティポリシーの制定を含む組織的なセキュリティ対策の方策と40周年に全力を注いだ一年だったと思う。具体的な活動は下記の通り、
これまでの情報セキュリティ啓蒙活動による所員の意識改革によって、2005年4月の教授会において、ユーザ端末における情報セキュリティ防衛システム(管理側が任意のセキュリティ設定を各端末の状況に応じてきめ細かく設定でき、自動適応できるようにすることで、より厳格な安全性を確保し、また問題発生時の情報をいち早く知ることができるシステム。詳細は、「情報セキュリティへの取り組み」の章を参照すること。)の受益者負担制度による運営が了承された。この了承が、所員の意識面を含むその後のセキュアな環境維持に対する大きな礎となっている。京都大学地域研究統合情報センター(以下CIASと呼ぶ)の立ち上げに際して、その初期準備委員会メンバーとなって情報基盤構築に関する構想、企画、導入、設置までを一手に担った。また、同センターの情報技術担当員の育成にも力を注いだ。さらに、本研究所40周年記念事業が開催されることをきっかけに、本研究所HPの全面リニューアルに着手(2006年4月公開)、季刊学術誌『東南アジア研究』の自動ウェブ化システムの開発など情報発信に努めた。
2006年度 今年度は、21世紀COEプログラムの最終年度である。そのため、成果発表のためのワークショップや国際シンポジウムが開催された。その中で、日本に来ることが難しい東南アジア諸地域の方にも参加できるように、京都サステイナビリティイニシアティブ(KSI)プロジェクトおよび日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(S)プロジェクトによって、約半年かけて遠隔会議システム構築とノウハウの蓄積が行えたことが大きな成果である。今後については、技術的な作業ヘルプ要員は必要なものの、本研究所が独自に東南アジア諸地域との遠隔会議システムによるコラボレーションを行える基盤ができた。今後は遠隔講義なども実施される予定である。また今年度はベトナム、タイを中心に実証実験を行い、特にベトナムにおいては現地の大学とコラボレーション作業を行ったことで、同大学を通じてベトナムにおける遠隔会議の礎を確立できた。今後機会があれば、インドネシアについても執り行っていきたい。
また、2007年1月31日にCSEAS、ASAFAS、CIAS三部局合同の情報基盤整備運営委員会(仮称)が発足。新たな共同利用設備に関する取り組みが始まった。同時に2月に稲森財団の支援による新たな研究棟建設が企画(2008年度後期に完成予定)され、その情報基盤構築に関して支援を行っている。
2007年度

昨年から蓄積してきた遠隔会議に関する知識を、研究・教育という両側面において調査・研究・実践した、激動的な年であったように思う(毎年激動の年とかいっていて、地球温暖化のごとくそれは進行しているように思えるが)。本年は、KSIプロジェクトに加え、2007年9月から始動したグローバルCOEプログラム「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」の2つが大きなプロジェクトであり、遠隔講義・会議システムを利用した授業や会議などを推し進めている。グローバルCOEプログラムでは、すでに情報小部会ならびに上位部会は、遠隔会議を使っており、宇治キャンパスにある研究室内と手軽に遠隔会議できるようになっている。また拠点はさらに増加しており、2007年11月26日にインドネシアで開催された第1回京都大学東南アジアフォーラム(第1回京都大学同窓会でもある)を契機に、インドネシア国内にも基盤そのものを持つに至る。

なお本フォーラムで遠隔会議を実施するにあたっての準備期間はわずか1ヶ月であり、かつイスラムの断食明け(レバラン)と重なったため、関係者と連絡をまともに取れたのは、11月に入ってからであり、さらにインドネシアでの会場が水害による改修工事が間に合わず(一ヶ月前に現地入りしたときに、言ってくれないのだろう)、急遽会場そのものを変更するという泣き面に蜂のような状況となった。つまり1ヶ月前に調査と実施のための諸準備、手配を行ったことのほとんどが水泡に帰してしまい、本番1週間前に現地入りしてから準備するというとんでもない状況になった。そのような状況でも高度なネットワークおよびIT人員は現地にいたものの部署が異なるとかの問題や、そもそも遠隔会議に関する設備・人員とも皆無であったインドネシア側の基盤構築や現地での交渉などを含めて一手にサポートすることが出来たことは大きな自信となった。(毎回こんなことが起こると、倒れてしまいそうで勘弁してほしいが)

KSIにおいては、すでにトピックスで述べたように、インドネシアとベトナム (ISDN 128kbpsだったりする)との三間中継による遠隔授業を行ったこと、2007年6月11日〜13日にかけて、東南アジア研究所バンコク連絡事務所において、教員の個人PCを媒介にVPNにおける遠隔会議実証実験を行い成功も収めています。バンコク側のセットアップは、作成したマニュアルおよび設定ファイルなどを参考に、すべて教員自身でやってもらうことに成功しました。もちろんコンピュータに精通している先生だからこそであったわけであり、さすがにVPN接続の常時利用となると簡易的に立ち上げ一時的にしか使わない設備では到底足らないが。

このように、最初から高性能の基盤、冗長性、体制などが揃わないと出来ない、やらないのではなく、あるものを使って(廃棄されたPCとか、新しいPC買う情報を得たら古いPCを譲ってもらうとか、その都度やってもらうためのスタッフ育成に励むとか)、お金をかけずにどこまでできるか!?を追求したようなきがする。
とはいうものの、これは単発の会議だからこそ使えるギリギリの技であり、授業などをサポートする場合には、授業を受ける学生・院生への責任があることから、しっかりした人員も含めた基盤整備・運用体制が必要であることは言うまでもない。

この2年間で、遠隔授業および会議における構築・運用およびそれらの体制について、一通り行うことができたことで、見えてきたように思う。現在、今までの研究・調査・実験成果をHPで公開すべく、情報整理・作成を急いでいるところである。

遠隔会議については、小会議ででも手軽にできるようにするため、今後も利用できる人たちを増やすべく広報および育成に取り組み予定である。研究員、事務員のだれもが使えるようになれば、ITスタッフなしでも実施でき、運用をよりシームレスにできるでしょう。それによって研究あるいは教育がより一層発展することを期待する。

なお、トラブル時の対応については、「トラブルが起きて解決できない場合に、支障が出るような会議」と「解決できない場合には、いずれかの会場に集まったらいいよ会議」の二つのタイプに別けて考えるべきだろうと思う。前者をやりたければ、それなりの体制を考えられるようにしてもらえてから考えればいいし、後者は「物理的な交通手段でもって会議に参加できる時間」を確保した上での実験と、ダメだったら諦めるか、それこそ内線電話などでしゃべってもらうなどの簡易手段のみで納得できるように、利用に関する意識を高める広報活動を常に行い続けておけばいいのでである。ちなみに広報活動は、定例会議やプロジェクトベースになりつつある活動の傍ら、細かいパソコンサポートも手がけているため、全教員・研究員、事務員と接する機会があることから、比較的容易に行えることも幸いしているかと思う。意外とパソコンサポートは役に立つのであった。

2008年度

稲盛財団記念館の情報基盤構想への参画(2006-2007)および設立およびその後の支援(2008-)、東南アジア地域ネットワークポータルサイトの立ち上げ(2008-)、グローバルCOEプログラムにおける遠隔会議拠点の形成(2007-2008)、情報セキュリティポリシー改正準備(2008-)、京都大学サスティナビリティ・イニシアティブを中心とした遠隔講義構想と実現(2006-2009)など大きな組織再編、施設・設備の構築、プロジェクトを伴う節目において、その情報基盤を柔軟に支えるとともに、研究活動の一翼を担うまでにしてきました。
 また、2006年から開始した遠隔講義・会議プロジェクトにおいては、自らが海外における拠点作り・現地支援を行ってきたことを礎となり、遠隔講義専属研究員が創出され、2008年度は本格的な遠隔講義の実現をすることができたことも特記すべきことの一つだと思います。

2008年4月末から本格的に始動した6部局から成る稲盛財団記念館の情報基盤構築活動および京都サスティナビリティ・イニシアティブ(KSI)を中心とした遠隔講義実現に従事した一年であったように思います。
本年は、KSIプロジェクトにおいて遠隔講義専属の研究員が雇用され、彼と共に遠隔講義実現のために様々な試みを行ってきました。その成果として、遠隔講義の実現だけでなく、彼と協働作業を行うことで、通常では成し得ることができない即興でのインドネシアとの遠隔会議(国際シンポジウム/総長スピーチ)を実現することが出来るレベルまで達し得たことが大きな成果であったと思います。また稲盛財団記念館については、部局を越えた協働作業の枠組みとそれを使った大規模無線LAN構築等、成果に繋がる活動が出来たことも大きな成果であると思います。

それだけでなく、新たにスタートしているグローバルCOEプログラム『「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」においては、CMSを活用した産学官連携と社会貢献に微弱ではあるものの貢献しています。
- CNET オープンソース記事「大学がオープンソースに貢献する」
- CNET オープンソース記事「GoogleMapsAPI をGeeklogで使う簡単便利なプラグイン」
などでその活動は取り上げられました。

次年度は、今年度に培った知見を下に、東南アジア言語を中心とした情報発信システムの研究・開発、京都大学の地域研究機関が結集する新棟を中心とした研究・教育両面における様々な活動支援についても精力的に実施していきたいと思います

より具体的な例として遠隔講義については、2008年4月26日 - 5月1日にインドネシアバンドゥン工科大学、インドネシア科学院、2008年10月1日 - 9日のバンコク連絡事務所、ベトナム国家大学の遠隔会議実証実験によって、新たに来られた研究員への技術移転と担当移行を行うことができ、2009年11月現在、バングラディッシュやマレーシア台湾などその活動範囲の飛躍的拡大および技術的な面でも他に類をみない東南アジア地域性を加味した独創的な手法をいくつか編み出されています。

年度ごとの支援研究(目標)
(環境および各種プロジェクト、情報処理室運営のため)
2000年度 コンピュータおよびネットワーク環境整備・強化に従事したため特になし。
2001年度
(1) 無線LANの構築
通信範囲の実験等を繰り返し、利便性とセキュリティを考慮にいれて運用を開始した。その後セキュリティ問題のため、その規模は縮小している。
(2) 情報発信システムの構築
(3) ソフトウェア利用マニュアルの作成
2002年度
(1) ネットワークシステムの管理・運営
京都大学での新ネットワーク構想KUINS-IIIの導入により、それまでの単一ネットワークから、きめ細かいVLANによる管理へとシフトした年でした。既存のシステムに影響がないように柔軟に配慮しながら、全コンピュータの移行をうまく行う設計をし、約半年をかけて移行した。
(2) 異なるネットワークを結ぶネットワーク設計(VPNと既存ネットワーク間通信)
PPPoE等による外部ネットワークとの接続を実験し成功。ただしセキュリティの観点から、現状では機器の管理運用のため以外に必要がないため、現時点では常時運用はしないことにした。2006年度に実施予定の海外連絡事務所とのVLAN構想の礎になると思われる。
2003年度
(1) 既存のWebシステムへのアクセシビリティ化適応の実験
情報発信をしていく上でバリアフリーを考慮に入れた設計をすること求められつつあります。しかしながら既存のシステムへの適応は多種多様であり非常に難しい問題です。そこで本センターの数多くの既存Webシステムを元にまずは聴覚を基準とし実験的に適応させることで、適応における手順や手法の発見を図ろうとしています。この試みによって、デザイン・レイアウトをCSS分化する手法を会得。2005年度に実施した、研究所HPリニューアルに役立った。
(2) 情報基盤システムの再構築
規模がそれほど大きくないところでは大抵システム管理者は1名ないし数名しかいない場合が多く、その負担が年々増加しています。そのため、システムは目的に応じて切り分け、しかしながらシステムを動作させるべきサーバはできるだけ統括管理可能にする体制を目指しています。本センターの場合には、文字情報を取り扱うサーバと動画画像などマルチメディアコンテンツを取り扱うサーバの2大サーバシステム化へと移行するための設計と導入をすすめ、メール・ウェブとデータベース・プロジェクトの2局化を実施した。
(3) 情報セキュリティポリシーの制定
2004年度
(1) 情報ネットワーク・セキュリティ防衛環境・監視体制強化
統一管理可能なセキュリティシステムの導入構想を始める。容易かつ短期間、技術人員が必要なく可能な手法も含め、構想を練った。結果、後期からシステムを導入し、一部の方の協力を得て、実証実験を行う。
(2) 研究・教育のための視聴覚(AV)システムの構築
本研究所は数多くの研究会・セミナー、教育支援活動を行っているにもかかわらず、統括的に利用できる視聴覚システムがありませんでした。また全く管理されていない機器も多いため、これらを有効活用しつつ、いかに簡易操作で利用できるか、そしてより利便性の富んだものにすることためのシステム構築を調査し、実現しました。
(3) 遠隔会議システムを利用した複数拠点間接続
バンコク連絡事務所と本研究所間で研究会やセミナーを同時開催することを目標に掲げ調査してきました。本年度はタイのアジア工科大学院(AIT)と京都大学間を結び、「地域情報学」国際シンポジウムの同時開催(AIT, 東南アジア研究所)の実施(2005年3月24日)が成功しました!
(4) 東南アジア研究情報収集・発信・提供基盤システム構築
情報収集や発信、あるいは提供といったことは、すでにHPやデータベース、MLなどで行っていましたが、これらは単一のものでありまた利用にも専門的知識を有しました。本システムは、専門的知識なしに既存の配信媒体(電子メールや単純文書入力)を使った統括的な情報発信・提供、自動的に情報収集するようなシステムに関する研究を行い、基礎となるシステムの構築ができました。今後は、入力体制などについて考えていく予定です
2005年度
(1) 情報ネットワーク・セキュリティ防衛環境・監視体制強化
2004年度後期から実証実験を始めた、統一管理可能なセキュリティシステムについて、研究所全台への導入基盤および手法が、技術的にも組織的にも固まったことを受け、2名で150台を超える端末に過密スケジュールを組み、約1ヶ月で導入完了した。何千というアラートを1つ1つつぶしていき、年度末にはほとんどアラートがあがらないまでになった。
(2) 遠隔会議システムを利用した複数拠点間接続
バンコク連絡事務所と本研究所間で研究会やセミナーを同時開催することを目標に掲げ調査してきた本研究は、タイのアジア工科大学院(AIT)と京都大学間で開催された「地域情報学」国際シンポジウムの同時開催(2005年3月24日)によって、タイと京都大学間における遠隔会議の確立という点で大きく前進しました。今年度は、それらの経験を生かし、バンコク連絡事務所と本研究所間での遠隔会議システムの拠点化について研究しています。
(3) 東南アジア研究情報収集・発信・提供基盤システム構築
今年度は、編集室出版の季刊学術誌『東南アジア研究』のウェブ公開におけるデータ収集、修正を含む自動化と新たな研究所組織としての情報発信に主眼をおいて研究してきました。前者は入力方式の柔軟性とウェブ表示の柔軟性を兼ね備えたシステムを構築できており、現在利用中です。後者は、業績を含む情報のアーカイブとそれらの自動化システムの構築です。それらのシステムを組み込めるような手法を、様々な角度から検証しつつ、新HPの構築に取り込めるよう作業中です。
2006年度
(1) 情報ネットワーク・セキュリティ防衛環境・監視体制強化
2005年に導入した、ユーザ端末の統合セキュリティシステムの更新を随時行いつつ、基幹FIREWALLを入れ替えを実施した。新FIREWALLでは統合管理を行えるソリューションも導入し、監視体制を強化した。
(2) 遠隔会議システムを利用した複数拠点間接続
海外連絡事務所とVLAN接続し、遠隔メンテナンスも含めた遠隔会議の基盤作りを行う。同時に、遠隔会議の実証実験を進めていく。以下その実験履歴
  • 2006.06.06: 木谷研究室ー大阪市立大学
  • 2006.06.28: 木谷研究室内(利用プロトコル調査)
  • 2006.06.29: 木谷研究室内(利用プロトコル調査)
  • 2006.07.11: 京大学術情報メディアセンター視察
  • 2006.07.21: 自宅ー東南アジア研究所
  • 2006.07.26: バンコク連絡事務所ー木谷研究室ーセミナー室ー京大学術情報メディアセンター(4中継)
  • 2006.07.28: 東南アジア研究所ーバンコク連絡事務所ー京大学術情報メディアセンター
  • 2006.08.16: 自宅ー木谷研究室
  • 2006.08.17: 京大工学部4号館ー地域研究統合情報センター
  • 2006.09.11: 木谷研究室ーインドネシアバンドン工業大学
  • 2006.09.28-29: 21世紀COEネットワーク部会成果発表ワークショップのセッション2の後半2テーマ(工学部4号館ーバンコク連絡事務所)
  • 2006.10.13: 時計台国際交流ホールー木谷研究室
  • 2006.10.26: 時計台国際交流ホールー木谷研究室
  • 2006.11.07: ベトナムホーチミン市Rexホテルー木谷研究室
  • 2006.11.9-10: ベトナムホーチミン市Rexホテルー時計台国際交流ホール
  • 2006.11.10: 大阪市立大学術情報総合センター10周年記念講演会の閉幕式ーJapan-Vietnum Geoinformatics Consourtium (ベトナムホーチミン市Rexホテルー大阪市立大学)
  • 2006.11.11: 21世紀COE国際シンポジウムメインパネル2「地域情報学の展開」Japan-Vietnum Geoinfomatics Consourtium(時計台国際交流ホールーベトナムホーチミン市Rexホテル)
  • 2006.11.30: 東南アジア研究所セミナー室ー木谷研究室
  • 今後:インドネシア バンドゥン工科大学と東南アジア研究所間で遠隔講義を行う(次年度にやることになった)
(3) 東南アジア研究情報収集・発信・提供基盤システム構築
新たな情報発信源となる「東南アジア研究ネットワークHP:2007年4月公開予定」に際して、データのRSS化を念頭に置いたポータル機能の簡易プラットフォーム生成とそれを利用したポータルHPを、開発中。今までのHPは、構築後のデータ入力および入力データのHTML整形が非常に大変であった。入力はHTML書式をしらない方が入力されるので、デザイン、レイアウトを崩してしまうことが多い。そのため、HTMLソースを解析して修正できるHP担当者が逐次修正の上、データ入力者に入力方法の改善をしてもらうサポートを行う必要があった。ウェブ入力システムであるコンテンツマネジメントシステム(CMS)を導入すればいいが、予算的な問題でそれも難しい。また導入後の拡張にも予算がかかることから、自前でそういった機能を開発するほうが、よりフレキシブルかつ迅速に対応が可能と判断。私が開発者となってシステムを構築中である。

開発環境:Apache1.3.x/2.0.x + PHP4.4.x/5.1.x/5.2.x with magpierss library

しかしながら予定というものはうまくいかない場合がもある。グローバルCOEプログラムや将来構想、新棟建設など組織に関わる重大な要件が多数出てきたため、実質上作業ができなくなってしまった。来年度回しになってしまうことになった。様々なプロジェクトが乱立したこと、ブログシステムが便利になってきたことなどからシステムそのものを見直すことになった。なお、本システムで開発した、ウェブから情報を拾って、RSS化する技術は後に生かされることになる。また1年ずらしたことで結果的にブログシステムとの融合を模索できることになったので、よかった側面もある。
2007年度
(1) 東南アジア地域との遠隔会議システムを利用した拠点接続手法の調査・研究
目的:国内外の拠点との遠隔講義・会議をどのような手法でもって構築すればよいのでしょうか。宗教・地域・文化・天災な様々な要因が絡む東南アジア地域において、様々なプロジェクトを活用した実証実験を通じて明らかにします。
結果:ベトナム・インドネシアを中心に、すでに現地に設備がある所を模索しつつ実証実験および講義実験の支援を必要に応じて行った。詳しくはすでにトピックや年度ごとの履歴で紹介している。なお現在2006年からの総括的なHPを作成している途中なので、でき次第リンクを貼る予定である。
(2) 東南アジア地域との情報収集・発信・運用システムの調査・研究
目的:ブログが急速に一般認知されつつある現在、ブログなどを利用した情報収集・発信をいかに体制化できるのでしょうか。クローズアップされている利用面だけではなく、真に大変である運用も踏まえ、数あるシステムのいくつかをピックアップして、実験的な実利用を行うことで明らかにします
結果:今年度は、「東南アジアネットワークHP」のポータル的ウェブシステムの構築・拡充を情報発信の中でのもっとも重要な事項として対応しており、次年度までに公開する予定。
(3) 情報セキュリティ対策の調査・研究
目的:日進月歩で常に進化する情報セキュリティ。東南アジア地域ではセキュリティに関する対応は両極端になっています。遠隔講義・会議を始め東南アジア地域とのコミュニケーションを図るためには、その多くで情報セキュリティ問題が絡んできます。この問題は、単純なハード構成の問題ではなく組織運営上のポリシー、国家間の通信ポリシーまで勘案せねばなりません。海外については遠隔講義・会議の調査・研究を通じて、国内については所内あるいはプロジェクトを通じて、端末を越えた人的あるいは体制についても、その時々の情報技術の進歩を加味しながら明らかにしていきます。
結果:インドネシア科学院における特異状況下での国際フォーラムでの遠隔会議実施や、バンドゥン工科大学との遠隔講義などの実演によって、やるべきことは明確化した。後はそれを実行するための人材育成と必要機材のリストアップだろうと思われる。これは次年度中に実践を通じて仕上げてしまう予定である。
(4) 新研究棟建設による情報基盤支援
一時移転先のネットワーク確保や情報基盤整備および、平成20年10月に予定されている新研究棟への入居の際の準備を想定し、関係機関と連携の上、特にインフラ整備に関する様々な調整役となった。また、2007年4月に実施される仮移転先へ移転作業に関する支援を行った。
(5) 通信の暗号体制の強化
電子メールを中心に、ソフトウェアそのものの抜本利用改革を柱として、すべての個人情報を含むデータ転送に、SSLによる暗号化を完全適応すること、受益者負担による統合セキュリティシステムについて、1ヶ月かけて全端末の調査と設定行い、すべての端末で最新版が導入できたことを確認。特に2007年1月30日に発売された新Windows OS: Vistaに対応した。今年はグローバルCOEプログラムを始め多くの課題があり、この調査を2007年6月に、設定の第1段階は2007年7月の統合セキュリティシステムの一斉アップデートとぜんたん末のセキュリティ調査の際に行い、第2段階で漏れのある端末については、学外から利用する場合においては大半を変更することができた。まだなおAPOPなどを使っているユーザもいるが、現在構築中の次期サーバでは、SSL以外は見つめない方針にするため、その段階で完全となる見込みである。暗号化はサーバとクライアント間のみであるが、海外からの直接利用の増大、日本のプロバイダによるOutbound Port 25 Blocking包囲網も追い風となっている。完全完了とその後の体制構築には1年、2年かかると見込んでいる。完了すれば、所内ネットワークから送受信とも認証システム経由が必須となるため、より安全性・利便性を向上できる。
(6) ネットワークサービスの強化
電子メール、ファイルサーバなどを中心の強化。Portable Thunderbirdなどを使って業務やコミュニケーションの円滑化にトライし、成果が出始めている。基幹ネットワークは、次年度新棟ができるため、そのタイミングで大幅な変更を余儀なくされる。そのため、今年度は必要最低限のメンテナンスにとどめている。
2008年度
(1) コミュニケーションツールを活用した地域研究拠点のネットワーク形成
東南アジア地域との遠隔会議・遠隔講義について、機動性、容易性、時差の考慮、低予算を主眼においた新たな手法の構築を目指して国際シンポジウムや研究会、講義等での実証実験を通じて模索する。
(2) オープンソースを活用した情報発信・提供の推進
基盤研究(A)「アフロ・アジアの多元的情報資源の共有化を通じた地域研究の新たな展開」(代表:地域研究統合情報センター・田中教授)も含め、情報発信のためにブログやCMS等を活用した産学官連携の新たな手法について模索する。
(3) 京都大学地域研究拠点・稲盛財団記念館情報基盤の構築
地域研究拠点に相応しい情報基盤設備とは何か。2008年10月30日に竣工式を迎える稲盛財団記念館の情報基盤初期構築の担当者となったことを受け、模索していきます。
(4) 情報セキュリティ対策の調査・研究
日進月歩で常に進化する情報セキュリティ。東南アジア地域ではセキュリティに関する対応は両極端になっています。遠隔講義・会議を始め東南アジア地域とのコミュニケーションを図るためには、その多くで情報セキュリティ問題が絡んできます。本年度は、その時々の情報技術の進歩を加味しながら、増えつつある新種のコンピュータウィルスへの対応のため、次世代のセキュリティ管理システムの構築を目指します
2009年度
(1) オープンソース・ソフトウェアを利用した情報発信の可能性
Global COEで採用しているCMSを始め、情報伝達手段は日進月歩の革新を続けています。これらについて調査・研究します。
(3) 情報セキュリティ防衛システムの可用性
情報化社会の中で、「情報」の取り扱いは日増しに重要になってきます。特に東南アジアではコンピュータウィルスなどが多発している現状の中で、フィールドワークも含め研究する上で効果的な情報セキュリティ対策に関して調査・研究します。
2010年度
(1) 東南アジア逐次刊行物の資源共有化
共同利用プロジェクトを通じて、日本の図書館・図書室と連携して、それぞれが保有する東南アジア逐次刊行物に関するデータベースを独自作成する。初めての試みで試行錯誤の点もあるが、公開できればその後のアップデートや機能拡張を自前で出来るメリットがある。9割方完成し、公開に向けて準備中(2010年10月現在)
(2) オープンソース・ソフトウェアを利用した情報発信の可能性
CMSを利用した情報発信を手軽にするための情報収集ならびに実験
(3) 情報セキュリティ防衛システムの可用性
予算がふんだんにあれば可能でも、わずかばかりの予算で可能なことは限られます。さらに私の周りには毎日どこかでウィルスが発見される状況であり、防衛は必須状況です。その中で自らその技術を実践・研究することで可能なことを探ります。

講演・発表
2000.7.4 京都大学東南アジア研究センター内、コロキアムにおいて「情報処理室の未来」を講演。資料: 136KB: PDF, 同センターのニューズレター(No.43 P11)にも掲載された。
2003.6.27 京都産業大学の不定期イベント、「コンピュータ・ユーザ会(KSUTANET)」の第三回「MacintoshへSwitchできるか?(Macな人になるコツ)」を講演。当日資料はこちら
2003.10.23 京都大学東南アジア研究センター内、コロキアムにおいて「システム運用上の情報セキュリティポリシー」を講演。資料: 100KB: PDF
2003.11.08UNIX系雑誌「UNIX USER 2003.12月号」の「ルート訪問記」にネットワークおよびサービスも含むシステム管理について掲載される。
2003.12.08 UNIX系雑誌「UNIX USER 2004.1月号」の「ルート訪問記」に図書と情報システムのコラボレーションについて掲載される。
2004.10.23 関西オープンソース2004の自主企画内で発表。「templateプロジェクト」について。資料はこちら
2006.11.18 関西オープンソース2006でのステージ発表。「OpenVPNを使ったテレビ会議のご紹介」。資料はこちら
2007.05.18 Software Design2007年6月号「OpenVPNを使ったテレビ会議システム」を執筆。http://d.hatena.ne.jp/software_design/20070517によれば、発刊200号ということ。記念すべき号に掲載されたのは光栄でした。
2007.11.30 じゃかるた新聞(インドネシア発行)の2007年11月30日のトップ記事において、第1回京都大学東南アジアフォーラム(2007年11月26日-27日インドネシア科学院で開催/G-COEが共催)における遠隔会議利用について「東南アジアフォーラム開催 持続的生存圏の構築目指し 京都大学と科学院が協力 テレビ会議で大いに討論」という見出しで掲載された(初めて実名が掲載された新聞でもある)。ウェブデータは1週間しかのこらないため現在は、じゃかるた新聞 トップ記事アクセスランキングに載るに留まっている
2008.03.30 CNETの記事「大学がオープンソースに貢献する」(現在リンク切れのため、archive.org のアーカイブデータ参照)に、G-COEのHPのために公開を前提として開発したシステムについての記事が掲載されました。このポリシーは、開発当初から社会貢献を前提とした開発にしようという意志を統一できたことから実施できたものです。そのポリシーは引き継がれ、今なお新たな開発が続いています。
2008.07.07 「GCOEと社会貢献 ―情報発信のおけるコミュニティとの連携―」という題材で、グローバルCOEプログラム運営委員会で発表し、参加した運営委員の関心と賛同を得た。
2008.07.18 第1回CMS研究会「CMSによるウェブサイト構築とGeeklogを使った実習」の講師を務める
  • 開催:2008年7月18日 10:00 - 12:30, 地域研究統合情報センター会議室
  • 主催:科学研究費補助金基盤研究(A) 「アフロ・アジアの多元的情報資源の共有化を通じた地域研究の新たな発展」(代表:地域研究統合情報センター・田中教授)
  • 参加:基盤(A)のリーダーを含むメンバーおよび東南研技術スタッフ(GCOE含む)合わせて20名程度。
  • 内容:動的に変化するウェブサイトを効率よく作る手法として、コンテンツマネジメントシステム(CMS)を利用した編集者向け実習を含む勉強会を開催した。
  • 成果:科学研究費補助金基盤研究(A) 「アフロ・アジアの多元的情報資源の共有化を通じた地域研究の新たな発展」を中核とした地域研究のための総合的な情報共有プロジェクト「PASIS(Participatory Area-Study Information Sharing)」のポータルサイト(http://gaia.net.cias.kyoto-u.ac.jp/pasis/)の構築および京都大学G-COEプログラム「親密園と公共園の再編成をめざすアジア拠点」の初期ウェブサイト(http://www.gcoe-intimacy.jp)開設に際して勉強会内容が活用された。
  • 成果物: PASISのポータルサイトの初期構築(http://gaia.net.cias.kyoto-u.ac.jp/pasis/
2009.11.11 京都iPhone勉強会での発表
「iPhoneデベロッパ登録経過報告(App Storeに登録するまで)」
2010.01.18 「東南アジア逐次刊行物総合目録データベース試作検討」
いままでの研究会情報などを鑑み、プロトタイプを作成し、司書および関連研究者と議論した。
  • 開催:京都大学東南アジア研究所
  • 主催:京都大学東南アジア研究所共同研究会「東南アジア研究逐次刊行物の共有化」
2010.05.19 京都iPhone勉強会での発表
「iPhoneアプリのiPadユニバーサルアプリ化とデモ」
2010.10.15 「東南アジア逐次刊行物統合目録データベース」
司書および関連研究者との議論を経て作成したデータベースのお披露目。音標対策などほぼ必要なものが整った。後は細かい点の修正程度で公開できるでしょうということになった。
  • 開催:大阪大学外国学図書館・館長室
  • 主催:京都大学東南アジア研究所共同研究会(第2回)「東南アジア研究逐次刊行物の共有化」
2010.11.10 京都iPhone勉強会での発表
「iPhone4/iPadでの外部ディスプレイ表示」
2011.03.16 京都iPhone勉強会での発表
「XCODE4 / SDK 4.3 概説」
2011.03.25 共同利用・共同研究拠点年次集会の終了課題「東南アジア逐次刊行物の共有化」における成果物として「東南アジア逐次刊行物統合目録データベース」を披露
2011.04.20 共同利用・共同研究拠点年次集会の終了課題「東南アジア逐次刊行物の共有化」における成果物として「東南アジア逐次刊行物統合目録データベース」を公開
2011.05.13 メーリングリストシステム「FML4」の新管理システムの内部公開)
mailmanのような感覚でメンバー登録や削除ができるように開発。FML4にあるWeb管理ツールを改変して、メルマガ専用アドレス追加画面などしていたが、一括処理ができなかったことを解決。
2011.12.12 共同研究「東南アジア逐次刊行物に関する情報の発信」の研究会にて発表
雑誌を扱った、東南アジア逐次刊行物総合目録データベースに、官報と新聞を取り込むためには、どうすればよいのかを発表し、関係者と議論。
  • 開催:京都大学東南アジア研究所
  • 主催:共同研究「東南アジア逐次刊行物に関する情報の発信」
2012.01.25 雑誌論文が刊行された。
木谷公哉、北村由美、「東南アジア逐次刊行物の共有化 - データベース構築を通じて -」, 専門図書館協議会機関誌 No.251 P54-60, 2012.1
2012.08.03 共同研究「東南アジア逐次刊行物に関する情報の発信」の研究会にて発表
雑誌に加えて新聞・官報を取り込む手法について発表し、関係者と議論。
2012.08.19 WordBench京都」の8月勉強会において「リポジトリの登録」を発表することに。開発プラグインを公式リポジトリに登録する方法について発表予定
2013.04.13 WordBench大阪」の第16回WordBench大阪勉強会において「大翻訳祭り」と称して、人気プラグインの翻訳をその場でワークショップ式に開催し、さらにその場で作者に送ろうというもの。その中の1グループを担当。詳細は第16回WordBench大阪(4/13)に参加してを参照
2013.05.18 WordBench大阪」の第17回 WordBench大阪勉強会において「昔のWordPressをインストールしてみたよ!」を発表。ちょうどWordPressが出来て10周年記念というのにちなんだ題材かな。詳細は、ブログにて。

プログラミング言語やシステム
勉強中 WordPress, Geeklog, Objective-C 2.0 with iPhone SDK
情報発信系システム Pukiwiki, Pukiwiki Plus!, Geeklog, Wordpress
スクリプト言語 sh, csh, javascript
メイン言語 PHP4/5, C, Java(Applet, Application)
若干知っている言語 Fortran77, C++, Java(Servlet, JMF2)
データベース XML(RSS含む), SQLite2/3, MySQL3/4/5, PostgreSQL6/7,CSV,TSV
かつては、大容量データを扱うときにいかに資源を使わずに処理できるかということで、CSVやTSVなどを使ってラインデータ処理を行ってきたが、ここ数年、一般ユーザが利用するコンピュータの能力は飛躍的に改善され、その発想は必要なくなってしまった。そのため、データをすべて一括でメモリに入れ込んだりするXMLや、あるいは排他処理が簡単なSQLite, MySQLへと傾倒している。個人的には、MySQL, PostgreSQL共にバイナリ形式で保存されたり、使うためにはそれらのサーバを構築・運用しなければならないなどの面倒でないものを使いたいと思っている。運用が必要なシステムをいくつも担当しているため、システムの運用を出来るだけ回避する手段を模索していることもある。またデータが文字ベースであり、どちらかといえばデータを吸い出して加工するような作業が多いことも影響しているのかもしれない。
始めたばかりのものだが、Objective-C 2.0においてはiPhoneアプリを作成でき、App Storeに公開できたことをあげておく(2009.11.27現在)


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