Restore(HDD交換)

by 木谷公哉 (kitani@cseas.kyoto-u.ac.jp)

Linux fdiskを使うとImage Drive 4.0君はパーティションテーブルにアクセスできなくなるという問題が発生し、急遽DOSのFdiskを使ってWin98なパーティションだけを切り、Win98領域だけをImage Drive 4.0で復元後、System Commanderの力によってパーティションを切った後、旧HDDからLinux立ち上げLinux領域のレストアをするという方法に切り替えた。
最重要: USB FDなVAIO君なのでLILOの再構築用に必ず、Loadlin環境を構築しておくこと。
後で分かったがハイバネーション領域は8MB領域内に作成する必要あり。

新HDDを装着
Image Drive 4.0
Win98な領域をサイズ変更で復元。4GBぐらいにしておく。
マスターブートレコードの初期化
このままだともともとWin98な領域に入れていたSystem Commaner 2000が動作しない(マスターブートレコードにいるが情報が変になっている。)
ため、
fdisk /mbr
再起動
Win98なDOSで
cd sc
scin.exe
で再度マスターブートレコードを乗っ取る。
(ついでにバージョンを5.03から5.05にアップする。WinMeを認識できるようだ)
パーティション
どうせなら以下のようにしっかりと構成することにした。

hda1: FAT32 : Win98 : C:\ : (A) : 4GB
hda2: EXT2 : Linux : / : 3.8GB
hda4: Hypernation (この領域は132MBになるはず)
hda3: External
hda5: SWAP : Linux Swap : 192MB
hda6: EXT2: Linux : /var : 1GB
hda7: EXT2: Linux : /usr : 8GB
hda8: EXT2 : Linux : /home : 7GB
hda9: FAT32: TEMP : D:\ : 4GB(4.xだがとにかく残り全部)

hda4は絶対に8MB範囲にしないといけない(BIOSの制限のため)。
Win98を復元した状態でPHDISK /create /partitionですなおに構築できればよいが
もしダメだった場合には、一端BIOSのPrimaryIDE設定をUserにして無理やりHDDを
BIOSレベルで8GBだと認識させた後、PHDISKすることだ。
そうすることで8GBぎりぎりの所にhda4として作成されるはずだ。
その後再起動後IDE設定をAutoにして、ムチャクチャになったパーティション
情報はSystem Commander 2000によって修復しておく(System Commander起動したら
自動で直してくれる)。この時点において、8GB以降をSystem Commander 2000によって
見ることができない。という事態に遭遇する可能性がある。その場合にはすなおにPHDISK
/delete /partiotion、再起動後に、PHDISK /create /partiotionとすることで再所得できる
ようだ。(無理やりインストールしているのでどこかでおかしくなっているのだろうが、
とりあえず大丈夫そうだ。こういうときにはSystem Commander 2000は大活躍だ。)

でhda9はSystem Commander でフォーマットしておこう。

さてWin98を起動してみる。あれれHimem.sysが読み込まれないのでコンベンショナル
メモリが550Kを切ってしまい起動できない!!
これはかなり戸惑ったが、結局再起動時にのみ起こる現象のようだ。
とりあえず電源をOFF後、起動することでエラーでなくなった。(再現性あり)
(つまり今後Windowsを再起動で動作させるにはConfig.sysのHimem.sysの項目をOFFに
すればいいのだが、なんとなくいやなので再起動は使えないと覚えておく。)
旧HDDから起動。
新HDDはUSB接続のHDD化して接続しておく。

失敗したら以下のようにパーティション情報エラーでるけれども

# fdisk /dev/sda
/dev/sda1 * 1 4002 4097488+ b Win95 FAT32
領域 1 はシリンダ境界で終わっていません:
物理=(541, 239, 63) (541, 63, 32) であるべきです
/dev/sda2 4002 8003 4097520 83 Linux
領域 2 はシリンダ境界で終わっていません:
物理=(1022, 239, 63) (1022, 63, 32) であるべきです
/dev/sda3 8003 28483 20971440 f Win95 拡張領域 (LBA)
領域 3 はシリンダ境界で終わっていません:
物理=(1022, 239, 63) (1022, 63, 32) であるべきです
/dev/sda4 28483 28616 136080 b0 不明
領域 4 はシリンダ境界で終わっていません:
物理=(1022, 239, 63) (1022, 63, 32) であるべきです
/dev/sda5 8003 8203 204088+ 82 Linux スワップ
/dev/sda6 8203 9199 1020568+ 83 Linux
/dev/sda7 9200 19203 10243768+ 83 Linux
/dev/sda8 19203 28483 9502888+ 83 Linux

成功していれば、

ディスク /dev/hda: ヘッド 240, セクタ 63, シリンダ 3876
ユニット = シリンダ数 of 15120 * 512 バイト

デバイスブート始点終点ブロック ID システム
/dev/sda1 1 540 4082368+ 1b Hidden Win95 FAT32
/dev/sda2 * 541 1005 3515400 83 Linux
/dev/sda3 1024 3876 21568680 f Win95 拡張領域 (LBA)
/dev/sda4 1006 1023 136080 a0 IBM Thinkpad ハイバネーション
/dev/sda5 1024 1049 196528+ 82 Linux スワップ
/dev/sda6 1050 1184 1020568+ 83 Linux
/dev/sda7 1185 2268 8195008+ 83 Linux
/dev/sda8 2269 3216 7166848+ 83 Linux
/dev/sda9 3217 3876 4989568+ b Win95 FAT32

のようにばっちりエラーなく表示されているはずである。
スワップ領域の初期化
mkswap /dev/sda5
Linuxパーティションの初期化
mkfs.ext2 /dev/sda2
mkfs.ext2 /dev/sda6
mkfs.ext2 /dev/sda7
mkfs.ext2 /dev/sda8
Linuxパーティションのマウント
cd /mnt; mkdir 2 6 7 8
mount -t ext2 /dev/sda2 /mnt/2
mount -t ext2 /dev/sda6 /mnt/6
mount -t ext2 /dev/sda7 /mnt/7
mount -t ext2 /dev/sda8 /mnt/8
EXT3への変更手続き

まずマウントを外す。
# umount /mnt/2
# umount /mnt/6
# umount /mnt/7
# umount /mnt/8

つぎにEXT3へのファイルコンバートをする。
# tune2fs -J size=8 /dev/sda2
# tune2fs -J size=8 /dev/sda6
# tune2fs -J size=8 /dev/sda7
# tune2fs -J size=8 /dev/sda8

(Jオプションでjournalファイルのサイズを指定。単位はMB)

そして再度ext2としてマウントし、journalファイルを作成する。今回は8MBと
したので8MB分のファイルを作成する。

# mount -t ext2 /dev/sda2 /mnt/2
# dd if=/dev/zero of=/home/journal.dat bs=8k count=1000

(8MBのjounalファイルをext3に変換したいパーティションの
ルート部分に置く。今回は8MB程度にした。

# ls -i /mnt/2/journal.dat
282 ...... journal.dat
(journal.datのinode番号を調べる。私は282だった)

# umount /home
# mount -t ext3 /dev/sda2 /mnt/2 -o journal=282
(最初のマウント時だけjournalオプションをつけておく)
# mount
/dev/sda2 on /mnt/2 type ext3 (rw,journal=232)
と出ていたらOK
# vi /etc/fstab
sda2のファイルシステムをext2からext3に変換しておく
レストア
# mount -t smbfs //xxxxx/yyy /mnt/smbmount
xxxxx: Windowsファイル共有先コンピュータ名
yyy: フォルダ

でdump先をマウントし、

# cd /mnt/2
# restore -xf /mnt/smbmount/root_backup.dump .
# cd /mnt/8
# restore -xf /mnt/smbmount/home_backup.dump .

でとりあえずフルレストアできた。
(私の場合には/ と /homeの二つのパーティションしかなかったため)
パーティション分け
今回は/var, /usr を別パーティションに分けるので、mvをつかって必要なものを移動させる。

# cd /mnt/2
# mv /var/* /mnt/6
# mv /usr/* /mnt/7

それからhomeに移動していた/usr/localを従来の/usr/に移動させる。
# rm /mnt/7/local
# cd /mnt/8
# mv local /usr/
パーティションテーブルの書き換え
パーティション分けをしたら当然パーティションテーブルを書き直さねばならない。
/mnt/2/etc/fstab ファイルを編集しよう。

/dev/hda2 / ext3 defaults 1 1
/dev/hda6 /var ext3 defaults 1 2
/dev/hda7 /usr ext3 defaults 1 2
/dev/hda8 /home ext3 defaults 1 2

という構成になるはずだ。
HDDを新しいものに入れ替える
liloの再構築
HDDを入れ替えた段階では当然ながらliloの再構築をしないと自らブートできない。
とりあえずLoadlinから起動して、/etc/lilo.confを下記のように変更後、

boot=/dev/hda2
map=/boot/map
install=/boot/boot.b
prompt
timeout=50
message=/boot/message
default=new

image=/boot/vmlinuz-2.2.19ext3
label=new
read-only
root=/dev/hda2
initrd=/boot/initrd-2.2.19ext3.img
append="ide2=0x180,0x386 apm=power-off"

/sbin/lilo
を実行しよう。
これは単なる一例である。重要なのはルートパーティション領域をboot=に書くことと
カーネルの位置を確認することだ。
起動
これで問題なく起動するはずである。
容量も大きくなったことだし、しかもハイバネーションも有効なのでどしどしソフトを入れることができる!!