パネルディスカッション モデレータ:山口英(奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授兼同大学付属図書館長) 中村先生:RFIDと実空間ネットワーク コミュニケーション能力と計算能力との関係は? PDA, i-mode, Iポッド(象印:お湯のポッド), Active Tag, Passive Tag, Night2000, Discovery(HAL9000)などなど。。。 たとえば、お湯のポッドが働いていれば、、ああおばあちゃん元気なんだなと分かるようなこともできるだろう。 佐野晋:WHOIS, ENUMに関わるプライバシー ドメイン名管理者の情報公開にはWHOISが使われていることは周知の事実。 個人情報保護との連携が必要であるため、責任ある代理人をつけることで個人情報を非公開にしてもよいようにしようかなと考えている。 ENUM 電話番号をDNSで制御しようという試み。 03-5297-2311--> +81352972311 --> 1.1.3.2.7.9.2.5.3.1.8.e164.arpa DNSを検索(NAPTRレコード/URIでのサービスを対応付け) sip:info@nic.ad.jp mailto:info@nic.ad.jp その結果からアプリケーションを選択し、起動する。 プライバシー問題 DNSの網羅的検索による情報収集 簡単にメールアドレスを収集をされてしまう。 アプリケーション側の問題もある。 高木:インターネットにおけるIDとトレーサビリティ 追跡可能性の用途 食品における、消費者が生産者を知る 商品を追跡することで、流通の効率化ができるのでは 小売による消費者の購買動向を知ることができる 生産者や廃棄物処理業者によるリサイクル状況をしることができる 法執行機関による追跡や開示請求ができるのでは 議論 1.個人情報保護法はかなりきつい法律である>>>個人情報を形成したときに個人情報保護法のしばりをうける。つまり蓄積しただけではしばりを受けない。。つまり蓄積情報から個人情報を取り出すときには、その個人に了承をとり、拒否されればそのデータを抹消しなければならない。。 2.名前などがない個人とは判定されないであろう情報が蓄積されていくこと自体が問題である。。。 Webログなどの解析の場合には、個人情報までは分からないのでいいが、万一個人が特定できる情報が出てくれば当然その個人にその情報を開示して、許可を得なければならなくなる。 3.免許証などを何らかの問題で持っていない場合に本人確認をする手段が限定されてしまっている。共通IDなどがやはり必要になってくるのでは? もっと本人確認を容易にしないといけないのでは??  現在の制度での問題を解決する手段として共通IDが使える可能性があることを忘れないでね。。。使っちゃだめばっかりの縛りを受けたら使いにくくなるだけだよね。。 結論:なんでもかんでもユビキタスのように共通IDを使っちゃいけないのであって、使ってはだめというわけではない。用途によって使えばいいだろう。 4.高木さんのみがトレーサビリティに関する危惧をしているだけになっているのでは?もっと別に方々も考えないといけないのではないか?とくにRFIDを推進している人たちはどう考えているのか>>>中村さん? 中村:IDが無線でとれちゃうという問題点がある。しかしながらとりあえず使えるようにできることは重要で、それを今後使うかどうかとは別問題である。また読まれていいデータもあるわけで、、、。用途によって使い分ける必要性はあるが、それを技術的に開発していく必要性はあるだろう。 山口:カスピアンについてなどの紹介とかは? CASPIAN:米国の消費者団体。メンバーカードに反対!2003年冒頭からRFIDにも取り組み、消費者を巻き込む実証実験を中止させた事例がある。 山口:ではカスピアンに関してどう考えているのか? ヒステリック的な団体としてしか見られないのではとか、技術的なことが分かればそんなこと(ボイコット)などでないのではないかという記事があるが、そうではなく、技術的なことを踏まえて行動しているのであり、その点をちゃんと注意深く活動内容を見ていく必要があるだろう。 CASPIANの4原則から構成 消費者への通知 消費者の選択権 消費者理解の機会提供 情報の適切な利用と方針の公開 5.普通の消費者は多少情報漏れても便利だったらいいよね?というところだろう。。 そんなに完璧な技術がなくても、段階的に導入していっても、消費者はまぁあまり気にせず発展していくのでは。。。。つまり、完璧かやめるかの道ではなくその真ん中を進めないのか?またその真ん中に道があると思うのか?それをききたい。 中村:完璧な技術ってないだろう。やはり可能性を追求していきたいと思う。その上でいろんな問題点が出てくるだろう。それが出てきたらその問題に関してどのようにやっていくのかを考えていく、、、、つまりその技術開発をしていけばいいので、追求はしていかないといけないだろう。 佐野:電話がDNS検索できるようになるとSPAMがでてくるよね。。それに関して考えないといけないけれども、だからといってやめてしまうのでは一歩も先にすすめないよね。。やってみれば意外とうまくいくかもしれないよね。。 高木:将来論C。。Aは全IPアドレスが固定にならない限り起きないだろう。。。この問題はIPv6によるユビキタス・ネットワーク主張がうまくうごけば、実はこの問題がでてくるかもしれない。クレジットカードがもっとも問題になるのでは???個人情報が当然入ってるわけであるが、、、みんなそれは認識しているから慎重に扱うだろう。。。。問題は、「流出の問題がない」という人自体の言い分が大変わかりにくい説明をしてしまうだろう。。「IDしか入ってないから個人情報ではない」と説明するだろう。だけど結局、たとえば、FOMAのFirstPassなどの場合、クライアント情報を全部IDを送っている、、でも第三者がその情報を利用できてしまうことが問題であり、それをユーザに理解できない説明をしているようなので、その体制が実は問題なのだ!! 山口:そういう情報開示や説明にはコストがかかるよね?その点をどう考えるの>>高木さん? 高木:まったく作ったことのないことを作ろうとしているのだから、コストパフォーマンスを考えることがなかなか難しいのでは??? 山口:いやいや、コストエスティメーションが作成するときには考える。。やすいとはいえでもコストがかかるでしょ?それを考えないと始まらないのでは。。。だってコストを全負担するようではすすまないよね??それをどう考えていくのか?? 高木:低コストでできるんだから、うまく動作すると思うけど。。。ただ低コストでないものは、、、、心配だ。。。 山口:変えないといけないときには莫大な費用がかかってしまうかもしれない。製品を作る場合にはそれを考えなければならないよね?では、コストは???これを考え ないとすすまないのでは? 高木:言い分としては低コストでしかし安定した製品を考えねばならないよね。。でも悲観的だ。。。最近。。 山口:おっとそれをききたかったんだけど。。 村井:私は悲観的だ。。。。クレジットカードなどでは、、小さい時では、、、「信頼する会社にはデータ渡すけどおっけーしてね。。。」という契約書もあるらしい。 佐久間:コストパフォーマンスとして、少々高くても有機野菜はかうよね!!!そうしていこう!!! 森:技術でどうするか意外では、規制か啓蒙か、、、、技術屋は技術でやっぱそうかんがえてしまうよね。。。でもそれだけでなく規制や啓蒙とのリンクを考えないとやはりうまくいかないよね???その点のうまく考えてるの?>>山口さん 山口:電子署名などでは三位一体で考えている。つまり啓蒙も規制も技術も全部ひっくるめて考えないといけないと思っており、e-Japanによって進められている中には、これによって不利益が生じる人がいないように進んでいる。 森:啓蒙が、、、、、議論されているのではないか? 中村:マスコミがうまく警鐘を鳴らしているのではないか???ただ不安なのは技術進歩がすごすぎて、、啓蒙や規制が技術に追いつけなくなっている現状をどうするかというのを考えなければならない。。つまり技術をどう教育していくのかがすっごく難しい。。。ちょっとの間に分け分からない複雑な多機能化された技術が入っていてその使い方を考えている間につぎがでてしまう。。。。 佐野:RFIDは現在オープンであり、その点ではいろいろ議論できるのでうまくいくのでは。。。 高木:携帯電話などでも、、、ある一定期間までは難しい技術であり理解されなかったのだが、、、時間をおいて見てみると、、、結局使えてるではないか。。。たんなる現状をみて反対するだけの対応である。。。つまり技術屋がみないと指摘できないものが多くなっている。。。是非技術屋が声をあげてほしい。。私は、、技術屋でないんだ、実は、、全然関係ない職種であり、趣味でやってるだけなんで、、、技術屋にやってもらいたいんだ。。。。。。いやほんとに。。。 ??:技術屋がマスコミなどを当てにせずに自分たちでちゃんと考えるべきだ。でないと難しい技術を理解せずに騒がれるとえらいことになるだろう!! 締め:村井 技術屋が考えることもいいのだが、技術屋の説明は分かりづらい。。。つまり一般の人が説明できるレベルに何らかの形でコンバートする必要がある。それには技術屋自身が一般の物差しで話すことが必要だし、それには一般の人の協力も必要だろう。。。つまり様々なエキスパートが集まって議論していき、そしてそれらをうまく動いていくようなボランティア的なコミュニティが、、、JEPG/IP(この10年)であり今後はJPNICを中心としたIP Meetingが進んでいくことを希望する。。